応用力問題|管理栄養士国家試験問題|61問〜80問

第35回国家試験 問176

次の文を読み「174」、「175」、「176」に答えよ。

K 病院に勤務する管理栄養士である。緊急入院した患者の栄養管理計画を作成している。
患者は、65 歳、男性。独居、60 歳で定年後無職である。普段は 1 日に市販弁当 1 個程度しか摂っておらず、 1 週間前からは体調不良もあり、食事はほとんど摂れていなかった。ベッドに横になっているところを、訪問した民生委員に発見された。半年前の体重は 58 kg であった。
身長 172 cm、体重 50 kg、BMI 16.9 kg/m2 、血圧 96/58 mmHg、心拍数 94 回/分。 空腹時血液検査値は、赤血球数 380 # 104 /nL、ヘモグロビン 9.2 g/dL、ヘマトクリッ ト 38%、アルブミン 3.3 g/dL、血糖 81mg/dL、総コレステロール 90mg/dL、トリ グリセリド 45 mg/dL、尿素窒素 24 mg/dL、クレアチニン 0.45 mg/dL。明らかな浮腫、腹水、神経学的な異常は認められなかった。

問題176
1 か月後、体重は 53 kg、ヘモグロビン 10.2 g/dL、アルブミン 3.5 g/dL まで回 復し、 1 日 3 食摂る意思が確認できたので、退院することになった。退院後の食事に関して、患者と相談して決めた目標である。最も適切なのはどれか。 1 つ選べ。

第35回国家試験 問189

次の文を読み「188」、「189」、「190」に答えよ。

K 市の保育課に勤務する管理栄養士である。
市内の保育所では、園児の朝食内容に栄養面からみて問題が多いこと、また、朝食を欠食する児の割合も増加しているとの情報提供があった。そこで、K 市内の市立保育所に通園する児( 1 ~ 6 歳)の保護者全員を対象に、児と保護者の朝食摂取に関する現状と課題を把握するために、質問紙調査を実施した。

問題189
質問紙調査結果と、これまでの保護者との面談等からの情報を踏まえ、重要度と改善可能性のマトリクスを作成して、朝食摂取に関する課題の優先順位付けを行っ た(図 2 )。優先度の高いものとして、最も適切なのはどれか。 1 つ選べ。

第34回国家試験 問192

次の文を読み「190」、「191」、「192」に答えよ。

K 市の健康増進課に勤務する管理栄養士である。
市の教育委員会より、近年、新入学の児童における肥満傾向児の割合が増加していると情報提供があった。そこで、肥満に関連する要因を検討し、対策を講じたいと考えた。

問題192
質問紙調査の結果から、児と保護者及び家庭の実態が把握できた(表)。この結果を踏まえ、市内保育園の年中・年長児を対象とする、ポピュレーションアプローチのプログラムを計画した。重要度と実現可能性を考慮した場合の優先度の高いプログラムである。最も適切なのはどれか。1つ選べ。

第34回国家試験 問188

次の文を読み「187」、「188」、「189」に答えよ。

K 市保健センターの管理栄養士である。

相談者は、K 市在住の 35 歳、女性。第 1 子妊娠中である。

問題188
7 か月乳児健康診査の際に、「卵を初めて与えてしばらくしたら、湿疹がひどくなって心配です」との相談を受けた。最初にすべきこととして助言した内容である。最も適切なのはどれか。 1 つ選べ。

第30回国家試験 問190

次の文を読み「190」、「191」に答えよ。

K介護老人福祉施設に勤務する管理栄養士である。認知症高齢者における栄養改善を図るために、食事支援を行っている。利用者は、85歳、女性。5年前に認知症を発症し、施設入所した。6か月間で体重が2.5kg減少している。座位保持は可能であり、上肢に麻痺や拘縮はない。食事は普通食を自力摂取しているが、摂取率は約50%である。食事中に、ぼんやりしていることが多い。身長142㎝、体重35kg、BMI17.4kg/m2。

問題190
本症例の食事中の行動について、認知症症例への食事支援という観点から、優先的に観察すべき行動である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。

第31回国家試験 問188

次の文を読み「188」、「189」に答えよ。

K保健所で働く管理栄養士である。管内の特定給食施設の指導・支援を担当している。
W事業所より、以下のように平成27年2月分の栄養管理実施報告書が提出された。

問題188
この施設の栄養管理上の課題として挙げられるものである。最も適切なのはどれか。1つ選べ。

第31回国家試験 問193

次の文を読み「192」、「193」、「194」に答えよ。

Kリハビリテーション病院に勤務する管理栄養士である。入院患者の栄養管理を行っている。 患者は、75歳、女性。2か月前に脳梗塞を発症し、左片麻痺と嚥下障害に対するリハビリテーションが必要と判断されたために、胃瘻による栄養管理を施行され、本院に転院した。 身長151cm、体重42kg、血圧(服薬あり)144/94mmHg。血清アルブミン値3.7g/dL。

問題193
この患者の病棟から、「朝食時も昼食時も投与後に嘔吐した」と連絡があった。このまま嘔吐を繰り返した場合、特に注意すべき事項である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。

第31回国家試験 問190

次の文を読み「190」、「191」に答えよ。

K病院に勤務する管理栄養士である。消化器内科病棟を担当して、入院患者の栄養管理を行っている。 患者は、19歳、男性。3年前にクローン病を発症して治療を受けたあとは寛解が続いていた。しかし、一週間前より腹痛と下痢が続くようになり、このたび下血が認められたため再入院となった。 身長172cm、体重60kg。空腹時血液検査値は、赤球数370×104/mm3、ヘモグロビン10.2g/dL、ヘマトクリット36.0%、総たんぱく質6.6g/dL、アルブミン3.4g/dL、尿素窒素24mg/dL、クレアチニン1.0mg/dL、CRP2.5mg/dL。

問題190
この患者に対して、薬物治療とともに、経腸栄養剤を用いて栄養管理を行うことになった。最も適切なのはどれか。1つ選べ。

第33回国家試験 問183

次の文を読み「183」、「184」、「185」に答えよ。

K市の市立保育園に勤務する管理栄養士である。保育園に通う女児A子(9か月)の母親への栄養の指導を行っている。母親から、A子が家庭で離乳食をあまり食べないので心配との相談を受けた。A子は、身長72.5cm、体重8.7kg。精神・運動機能の発達は良好である。

問題183
A子の出生時からの身長と体重の変化を乳児身体発育曲線に示した(図)。A子の栄養アセスメントの結果である 。最も適切なのはどれか。1つ選べ。

第34回国家試験 問195

次の文を読み「195」、「196」、「197」に答えよ。

K 町健康増進課に勤める管理栄養士である。
K 町は、脳血管疾患の標準化死亡比(SMR)が 147.5 と高い。対策を検討するため、K 町のデータヘルス計画に用いられた国保データベース(KDB)システムの集計結果を用いることになった。KDB には、健診情報、医療情報、介護情報が収載されている。
K 町では、国民健康保険被保険者を対象に、特定健康診査を集合健診により実施している。

問題195
脳血管疾患の予防対策を検討するために、高血圧の有病者割合に加えて、KDBシステムから得られる重要な情報である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。

第30回国家試験 問188

次の文を読み「188」、「189」に答えよ。

K中学校に勤務する管理栄養士である。養護教諭から、陸上部の長距離競技をしているAさんについて相談を受けた。Aさんは、14歳、男子。身長170㎝、体重56kg。日常生活において、動悸、息切れを自覚するようになり、運動後に尿の色が褐色になることがあったという。医療機関を受診し、血液検査値は以下の通りであった。赤血球数300×104/mm3、ヘモグロビン9.6g/dL、MCV86fL(基準値79~100)、MCH32pg(基準値26~34)、尿素窒素12mg/dL、クレアチニン0.9mg/dL。

問題188
この男子中学生に認められる病態である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。

第32回国家試験 問192

次の文を読み「191」、「192」に答えよ。

K市の健康増進課に勤務する管理栄養士である。K市では高血圧の有病率が全国より高いため、中高年で正常高値血圧の者を対象とした栄養教室(月1回、通年)を企画した。特定健康診査の際に収縮期血圧が130~139mmHgであった者に周知し、参加希望を募った。教室参加者は40名となった。対照群を設けることができず、教室の評価は前後比較で行うことになった。教室終了時の事後調査に協力が得られた者は22名であった。

問題192
食塩摂取量を教室の前後で比較したところ、統計的に有意な減少が認められた。この結果の解釈である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。

第34回国家試験 問199

次の文を読み「198」、「199」、「200」に答えよ。

K 小学校に勤務する栄養教諭である。

単独調理場方式で学校給食を提供し、 1 回の提供食数は 500 食である。

調理は、A ~ F の 6 人が担当する。

図は、米飯、鶏のから揚げ、いんげんと人参のごま和え、けんちん汁の献立の作業工程表である


問題199
フライヤーで鶏肉を揚げようとしたところ、揚げ油の温度が120℃までしか上がっていないと調理員から報告があり、フライヤーの故障が確認された。鶏肉を調理する対応策である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。

第32回国家試験 問190

次の文を読み「189」、「190」に答えよ。

Kクリニックに勤務する管理栄養士である。特定保健指導を担当している。対象者は41歳、男性。今年受けた特定健康診査で、積極的支援レベルとなり、Kクリニックに特定保健指導を受けに来た。
身長170cm、体重81kg、BMI28.0kg/m2、腹囲100.0cm、血圧146/94mmHg。空腹時血液検査値は、トリグリセリド150mg/dL、血糖110mg/dL。服薬なし。喫煙習慣なし。

問題190
男性に、より適切な助言をするために、この広告のもとになっている研究論文を見て管理栄養士が確認すべき事項である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。

第32回国家試験 問196

次の文を読み「196」、「197」に答えよ。

K県の健康増進課に勤める管理栄養士である。K県の健康増進プランの担当をしている。K県は全国の中で、脳血管疾患のSMR(標準化死亡比)が高く、高血圧の有病率が高い。食塩摂取量も全国平均より多く、その供給源は、1位調味料、2位魚介加工品、3位パンである。これらの課題解決に向けて、地域住民組織、地元企業、自治会などで構成される対策委員会が組織されている。表は、K県北部地域の人口と脳血管疾患SMRである。

問題196
県全体の脳血管疾患死亡率低下を目標に対策を進めることになった。課題の重要性と県全体への影響を考慮して重点支援地域を決めた。最も適切なのはどれか。1つ選べ。 

第32回国家試験 問182

次の文を読み「181」、「182」、「183」に答えよ。

K内科クリニックに勤務する管理栄養士である。居宅療養管理指導を行っている。患者は、84歳、女性。約30年前に糖尿病を発症し、現在は1,200kcalの食事療法と毎食、食前に即効型インスリンの薬物療法で治療を続けている。糖尿病網膜症により視力はほとんどないために、87歳の夫が食事を作って食べさせ、一緒に入浴するなど、日常生活のほとんどを介護している。
身長147cm、体重52kg、血圧138/94mmHg。空腹時血液検査値は、アルブミン4.0g/dL、血糖118mg/dL、HbA1c7.0%、トリグリセリド95mg/dL、総コレステロール175mg/dL、LDL-コレステロール105mg/dL、HDL-コレステロール48mg/dL、尿素窒素16mg/dL、クレアチニン0.7mg/dL。

問題182
昨日の食事メモをもとにして、日常の食事内容をアセスメントした。ほぼ毎日これに近い食事を続けているという。管理栄養士が患者に最初にかける言葉である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。

第32回国家試験 問195

次の文を読み「193」、「194」、「195」に答えよ。

K学校給食共同調理場に勤務する管理栄養士である。給食は直営で運営されている。検便日は原則火曜と決められており、直近では2月6日火曜日に実施した。

問題195
このことをきっかけに、調理従事者全員に実施すべき食中毒予防のための衛生教育である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。

(問題194: 2月6日の検便結果で、調理従事者 A からノロウイルスの陽性反応がでた。A は無症状であり、家族にも下痢・嘔吐の症状を示す者はいない。・・・)

第32回国家試験 問200

次の文を読み「198」、「199」、「200」に答えよ。

K市保健センターに勤務する管理栄養士である。K市は、都心から通勤1時間圏内という利便性から、近年人口が増えている。2年前から5年計画で、「18歳以上の1日当たりの野菜摂取量の平均値290gを350g以上にする」を目標とした事業を行っている。3年目に入るにあたり、事業の見直し・改善(Act)を行っている。表1は、性・年齢別野菜摂取量の中間評価の結果であり、表2は、実施目標に対する昨年度の評価の一部である。

問題200
野菜摂取量の目標達成のための実施目標2(表2)の見直し・改善(Act)で提案された新たな企画である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。

第33回国家試験 問181

次の文を読み「181」、「182」に答えよ。

K産科クリニックに勤務する管理栄養士である。医師の指示のもと、妊婦の栄養カウンセリングを担当している。妊婦は、30歳、妊娠28週目、初産婦。フルタイムの仕事(座位中心)をしている。身長160cm、体重49.0kg(妊娠前45.0kg)、血圧132/80mmHg、空腹時血液検査値は、ヘモグロビン11.6g/dL、血糖88mg/dL、LDL-コレステロール120mg/dL、HDL-コレステロール60mg/dL、トリグリセリド100mg/dL。喫煙習慣なし。飲酒習慣なし。前日の1日の食事内容を聞き取った(表)。平日はほぼこれに近い食事をしているという。

問題181
聞き取った内容を基に、栄養カウンセリングで、取り上げるべき重要課題である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。

第31回国家試験 問183

次の文を読み「183」、「184」に答えよ。

K大学に勤務する管理栄養士の資格を持つ教員である。学生支援部から学生の食生活改善のための事業を依頼された。学生の食生活調査の結果、男⼥とも野菜の摂取量が少なかった。そこで、学生を対象に、野菜摂取量の増加を目標に取組を行うことになった。表は、K大学学生を対象とした調査結果の一部である。

問題183
本調査結果をふまえて計画した栄養教育の内容である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。