応用力問題|管理栄養士国家試験問題|61問〜80問
第30回国家試験 問190
次の文を読み「190」、「191」に答えよ。
K介護老人福祉施設に勤務する管理栄養士である。認知症高齢者における栄養改善を図るために、食事支援を行っている。利用者は、85歳、女性。5年前に認知症を発症し、施設入所した。6か月間で体重が2.5kg減少している。座位保持は可能であり、上肢に麻痺や拘縮はない。食事は普通食を自力摂取しているが、摂取率は約50%である。食事中に、ぼんやりしていることが多い。身長142㎝、体重35kg、BMI17.4kg/m2。
問題190
本症例の食事中の行動について、認知症症例への食事支援という観点から、優先的に観察すべき行動である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。
第34回国家試験 問182
次の文を読み「180」、「181」、「182」に答えよ。
K総合病院に勤務する管理栄養士である。外来患者の栄養食事指導を行っている。患者は、70歳、男性。歩行時の呼吸困難感を主訴に来院した。精査の結果、中等度に進行したCOPD(慢性閉塞性肺疾患)と診断された。食欲が低下し、この半年間で5kgやせた。20歳から現在まで、40本/日の喫煙歴がある。身長160cm、標準体重56.3kg、体重44kg。空腹時血液検査値は、アルブミン3.7g/dL、尿素窒素16mg/dL、クレアチニン0.5mg/dL。基礎代謝量1,050kcal/日、間接熱量計を用いて測定した安静時エネルギー消費量1,400kcal/日。
問題182
食事摂取不良が続き、 1 か月後にやせが進行していたため、経腸栄養剤を補充することにした。最も適切なのはどれか。 1 つ選べ。
第34回国家試験 問195
次の文を読み「195」、「196」、「197」に答えよ。
K 町健康増進課に勤める管理栄養士である。
K 町は、脳血管疾患の標準化死亡比(SMR)が 147.5 と高い。対策を検討するため、K 町のデータヘルス計画に用いられた国保データベース(KDB)システムの集計結果を用いることになった。KDB には、健診情報、医療情報、介護情報が収載されている。
K 町では、国民健康保険被保険者を対象に、特定健康診査を集合健診により実施している。
問題195
脳血管疾患の予防対策を検討するために、高血圧の有病者割合に加えて、KDBシステムから得られる重要な情報である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。
第35回国家試験 問175
次の文を読み「174」、「175」、「176」に答えよ。
K 病院に勤務する管理栄養士である。緊急入院した患者の栄養管理計画を作成している。
患者は、65 歳、男性。独居、60 歳で定年後無職である。普段は 1 日に市販弁当 1 個程度しか摂っておらず、 1 週間前からは体調不良もあり、食事はほとんど摂れていなかった。ベッドに横になっているところを、訪問した民生委員に発見された。半年前の体重は 58 kg であった。
身長 172 cm、体重 50 kg、BMI 16.9 kg/m2 、血圧 96/58 mmHg、心拍数 94 回/分。 空腹時血液検査値は、赤血球数 380 # 104 /nL、ヘモグロビン 9.2 g/dL、ヘマトクリッ ト 38%、アルブミン 3.3 g/dL、血糖 81mg/dL、総コレステロール 90mg/dL、トリ グリセリド 45 mg/dL、尿素窒素 24 mg/dL、クレアチニン 0.45 mg/dL。明らかな浮腫、腹水、神経学的な異常は認められなかった。
問題175
入院時、患者は意識レベルが低く、静脈栄養によって栄養補給を行うことになっ た。投与開始時のエネルギー量である。最も適切なのはどれか。 1 つ選べ。
第34回国家試験 問190
次の文を読み「190」、「191」、「192」に答えよ。
K市の健康増進課に勤務する管理栄養士である。市の教育委員会より、近年、新入学の児童における肥満傾向児の割合が増加していると情報提供があった。そこで、肥満に関連する要因を検討し、対策を講じたいと考えた。
問題190
小学校で新入学の児童に実施された身体計測の値を用い、肥満傾向児の割合を全国及び県全体と比較したい。そのための指標として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
第34回国家試験 問173
次の文を読み「171」、「172」、「173」に答えよ。
K 産科クリニックに勤務する管理栄養士である。医師の指示のもと、妊婦の栄養カウンセリングを行うことになった。
妊婦 A さんは、36 歳、事務職(身体活動レベル 1.50)。妊娠 8 週目、経産婦。妊娠高血圧症候群の既往はあるが、現在は高血圧ではない。身長 155 cm、標準体重53 kg、現体重 63 kg(妊娠前 60 kg)、BMI 26.2 kg/m(妊娠前 25. 2 0 kg/m2)、血圧120/72 mmHg。
問題173
妊娠 39 週で出産。出産直前の体重は 70 kg。産後 8 週目、現体重 66 kg、BMI 27.5 kg/m2、血圧 124/82 mmHg。再度、栄養食事指導を行うことになり、1 日の食事内容を聞き取った(表)。ふだんも同じような食事をしているという。この結果を踏まえた行動目標である。最も適切なのはどれか。 1 つ選べ。

第32回国家試験 問184
次の文を読み「184」、「185」、「186」に答えよ。
K総合病院に勤務する管理栄養士である。患者は、58歳、男性。酒販店を自営している。慢性腎臓病(CKD)で近所のクリニックに通院して生活指導を受けていたが、本人は積極的に取り組んでいなかった。この度、腎機能が悪化した(ステージ4)ため当院に紹介された。
医師より、エネルギー2,000kcal、たんぱく質40g、カリウム1,500mg以下、食塩6g未満の栄養食事指導の依頼があった。本人と妻に日常の食事計画について説明を行い、患者と相談の結果、低たんぱく質ごはんを使用し、主菜の食材でたんぱく質摂取量が約30gとなるように計画することにした。
問題184
患者は、朝食の主菜は卵1個(50g)または木綿豆腐1/3丁(100g)のどちらかにすると言う。これを受けて、昼食と夕食の主菜を合わせた目安量である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。
第31回国家試験 問200
次の文を読み「199」、「200」に答えよ。
A市役所に勤務する管理栄養士である。大規模災害発生時の危機管理として、民住への食生活支援を担当する立場にある。2015年9月1日に発生した震度6強の地震により、9月7日現在、A市内では15の避難所に3,000人の住民が生活している。すでに支援物資が届き始め、各避難所の避難者の特徴を把握し、巡回支援を行うところである。
問題200
災害が発生する前の平時に行うべき自治体としての対応である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
第35回国家試験 問174
次の文を読み「174」、「175」、「176」に答えよ。
K 病院に勤務する管理栄養士である。緊急入院した患者の栄養管理計画を作成している。
患者は、65 歳、男性。独居、60 歳で定年後無職である。普段は 1 日に市販弁当 1 個程度しか摂っておらず、 1 週間前からは体調不良もあり、食事はほとんど摂れていなかった。ベッドに横になっているところを、訪問した民生委員に発見された。半年前の体重は 58 kg であった。
身長 172 cm、体重 50 kg、BMI 16.9 kg/m2 、血圧 96/58 mmHg、心拍数 94 回/分。 空腹時血液検査値は、赤血球数 380 # 104 /nL、ヘモグロビン 9.2 g/dL、ヘマトクリッ ト 38%、アルブミン 3.3 g/dL、血糖 81mg/dL、総コレステロール 90mg/dL、トリ グリセリド 45 mg/dL、尿素窒素 24 mg/dL、クレアチニン 0.45 mg/dL。明らかな浮腫、腹水、神経学的な異常は認められなかった。
問題174
この患者の栄養アセスメントの結果である。最も適切なのはどれか。 1 つ選べ。
第35回国家試験 問172
次の文を読み「171」、「172」、「173」に答えよ。
K 総合病院に勤務する管理栄養士である。
患者は、18 歳、男性、大学生。身長 172 cm、体重 63 kg、BMI 21.3 kg/m2 。1か月前から腹痛、下痢があり、近医では胃腸炎の疑いとして投薬されていたが、症状は軽快しなかった。 1 週間前あたりから、腹痛が増強、38℃ 程度の発熱があり、朝から数回の嘔吐、少量の下血もあったため、当院の救急外来を受診、イレウス状態であり入院した。
問題172
精査の結果、クローン病と診断され、数週間の内科的治療が奏効して、寛解状態になった。 1 日 600 kcal の食事と成分栄養剤を併用した栄養療法を開始することになった。エネルギー 600 kcal、たんぱく質30g、脂質10gの食事を構成するための、たんぱく質源となる食品の目安である。最も適切なのはどれか。 1 つ選べ。
第32回国家試験 問187
次の文を読み「187」、「188」に答えよ。
K事業所に勤務する管理栄養士である。特定健康診査の結果により、Aさんに特定保健指導を始めることとなった。48歳、女性。BMI26.0kg/m2、腹囲87.0cm、血圧126/80mmHg。空腹時血液検査値は、血糖120mg/dL、トリグリセリド160mg/dL、尿酸6.9mg/dL。服薬なし。喫煙習慣あり。缶ビール1本(350ml)を毎日飲んでいる。保健指導レベルは、積極的支援レベルとなった。
問題187
Aさんの初回面接を行い、食習慣の行動目標を設定することになった。最も適切なのはどれか。1つ選べ。
第34回国家試験 問185
次の文を読み「185」、「186」に答えよ。
全国健康保険協会(協会けんぽ)の K 県支部に勤務し、中小企業の特定保健指導を担当している管理栄養士である。
被保険者 A さん、55 歳、男性。昨年の特定健康診査で腹囲とトリグリセリドが基準を超え、動機づけ支援の対象となり、特定保健指導を受けた。半年後の評価時には
行動目標が達成され、体重と腹囲の減少がみられた。
今年の特定健康診査結果は、身長 170 cm、体重 70 kg、BMI 24.2 kg/m2、腹囲88 cm、トリグリセリド 165 mg/dL。飲酒歴有、喫煙無、服薬治療無で、再び動機づけ支援の対象となった。
問題185
特定保健指導の初回面接における、管理栄養士の発言である。最も適切なのはどれか。 1 つ選べ。
第33回国家試験 問182
次の文を読み「181」、「182」に答えよ。
K産科クリニックに勤務する管理栄養士である。医師の指示のもと、妊婦の栄養カウンセリングを担当している。妊婦は、30歳、妊娠28週目、初産婦。フルタイムの仕事(座位中心)をしている。身長160cm、体重49.0kg(妊娠前45.0kg)、血圧132/80mmHg、空腹時血液検査値は、ヘモグロビン11.6g/dL、血糖88mg/dL、LDL-コレステロール120mg/dL、HDL-コレステロール60mg/dL、トリグリセリド100mg/dL。喫煙習慣なし。飲酒習慣なし。前日の1日の食事内容を聞き取った(表)。平日はほぼこれに近い食事をしているという。
問題182
妊婦は、自分の食生活について、特に課題はないと言う。栄養カウンセリングで、最初に行う内容である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。

第35回国家試験 問192
次の文を読み「191」、「192」、「193」に答えよ。
K 市健康増進課に勤務する管理栄養士である。
K 市は人口 30 万人の中核市である。市で策定した食育推進計画の期間が次年度末までとなっている。そこで、今期の評価と次期計画のための調査設計と、次期食育推進計画の目標値及びその期間におけるモニタリング方法について検討を行う。
問題192
調査の結果、市全体における「主食・主菜・副菜を組み合わせた食事を毎日摂っている者の割合」は、今期の目標値を達成した。しかし、性・年齢階級別にみると、目標値に達していない集団があった。また、全体では、県や近隣の市町村レベ ルには達していなかった。次期の目標値の設定方法として、最も適切なのはどれか。 1 つ選べ。
第34回国家試験 問197
次の文を読み「195」、「196」、「197」に答えよ。
K 町健康増進課に勤める管理栄養士である。
K 町は、脳血管疾患の標準化死亡比(SMR)が 147.5 と高い。対策を検討するため、K 町のデータヘルス計画に用いられた国保データベース(KDB)システムの集計結果を用いることになった。KDB には、健診情報、医療情報、介護情報が収載されている。
K 町では、国民健康保険被保険者を対象に、特定健康診査を集合健診により実施している。
問題197
食事調査の結果、50歳代男性は地元の飲食店利用が多く、外食の場合、野菜料理が少ないことが明らかになった。そこで、野菜摂取量の増加が期待される食環境整備を計画した。最も適切なのはどれか。1つ選べ。
第32回国家試験 問199
次の文を読み「198」、「199」、「200」に答えよ。
K市保健センターに勤務する管理栄養士である。K市は、都心から通勤1時間圏内という利便性から、近年人口が増えている。2年前から5年計画で、「18歳以上の1日当たりの野菜摂取量の平均値290gを350g以上にする」を目標とした事業を行っている。3年目に入るにあたり、事業の見直し・改善(Act)を行っている。表1は、性・年齢別野菜摂取量の中間評価の結果であり、表2は、実施目標に対する昨年度の評価の一部である。
問題199
野菜摂取量の目標達成のための実施目標1(表2)の見直し・改善(Act)の意見である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。

第34回国家試験 問199
次の文を読み「198」、「199」、「200」に答えよ。
K 小学校に勤務する栄養教諭である。
単独調理場方式で学校給食を提供し、 1 回の提供食数は 500 食である。
調理は、A ~ F の 6 人が担当する。
図は、米飯、鶏のから揚げ、いんげんと人参のごま和え、けんちん汁の献立の作業工程表である
問題199
フライヤーで鶏肉を揚げようとしたところ、揚げ油の温度が120℃までしか上がっていないと調理員から報告があり、フライヤーの故障が確認された。鶏肉を調理する対応策である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。

第35回国家試験 問195
次の文を読み「194」、「195」に答えよ。
K 県の健康推進課に勤務する管理栄養士である。
K 県では健康増進計画の一環として、 5 年計画で食環境整備事業を実施してきた。 5 年目に評価を行ったところ、「食品中の食塩の低減に取り組む県内の食品製造企業登録数」は目標値を達成した。そこで、次の 5 年間の計画では、これらの商品の利用を増やすことを新たな目標として追加した。
問題195
「県内登録企業の食品中の食塩を低減した商品(減塩商品)の利用を増やす」には、 消費者である県民への働きかけも重要である。県民に、県内登録企業の商品を含む減塩商品の利用を促すポピュレーションアプローチとして、最も適切なのはどれか。 1 つ選べ。
第35回国家試験 問193
次の文を読み「191」、「192」、「193」に答えよ。
K 市健康増進課に勤務する管理栄養士である。
K 市は人口 30 万人の中核市である。市で策定した食育推進計画の期間が次年度末までとなっている。そこで、今期の評価と次期計画のための調査設計と、次期食育推進計画の目標値及びその期間におけるモニタリング方法について検討を行う。
問題193
次期計画の実施期間において、市民の「主食・主菜・副菜を組み合わせた食事」の状況を、市の既存の事業を活用してモニタリングする仕組みをつくることになった。最も適切なのはどれか。 1 つ選べ。
第31回国家試験 問181
次の文を読み「181」、「182」に答えよ。
単独調理場方式のK小学校に勤務する管理栄養士である。学校に対して、Aさんの保護者から給食についての相談があった。Aさんは、この春に入学予定の男児。食物アレルギーがあり、家庭で複数の食品に対して食事制限を行っていることが、保護者から提出された調査票に記載されていた。
問題181
食物アレルギーを有する児童に対して、給食を提供する際の対応である。誤っているのはどれか。1つ選べ。