応用力問題|管理栄養士国家試験問題|21問〜40問

第30回国家試験 問196

次の文を読み「196」、「197」に答えよ。

K病院に勤務する管理栄養士である。糖尿病と初めて診断された患者を対象に希望者を募って、月1回の糖尿病教室を開催している。教室の食事改善効果を学会で発表しようと考えている。なお、研究倫理委員会の承認を得ている。

問題196
同じ月に糖尿病と診断されたが、教室に参加しなかった患者を対照群とすることにした。教室に参加した患者と同じ性・年齢の患者を抽出し、1か月後のHbA1c、BMI、食事内容の変化を比較した。この研究デザインに該当するものとして、正しいのはどれか。1つ選べ。

第30回国家試験 問200

次の文を読み「198」、「199」、「200」に答えよ。

K市保健センターに勤める管理栄養士である。K市の健康推進プランの策定を担当することになった。K市は勤労世代において、国民健康保険加入者の割合が他の自治体と比較して高い。

問題200
K市住民の特性を考えた、健康推進プランでの重点的な取組である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。

第30回国家試験 問188

次の文を読み「188」、「189」に答えよ。

K中学校に勤務する管理栄養士である。養護教諭から、陸上部の長距離競技をしているAさんについて相談を受けた。Aさんは、14歳、男子。身長170㎝、体重56kg。日常生活において、動悸、息切れを自覚するようになり、運動後に尿の色が褐色になることがあったという。医療機関を受診し、血液検査値は以下の通りであった。赤血球数300×104/mm3、ヘモグロビン9.6g/dL、MCV86fL(基準値79~100)、MCH32pg(基準値26~34)、尿素窒素12mg/dL、クレアチニン0.9mg/dL。

問題188
この男子中学生に認められる病態である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。

第35回国家試験 問183

次の文を読み「183」、「184」に答えよ。

K 小児病院に勤務する管理栄養士である。先天性代謝異常等検査でフェニルケトン尿症を指摘された患児の母親に、栄養食事指導を行うことになった。
患児は、生後 1 か月、男児。出生体重 2,700 g、身長 48 cm。身体・精神に明らかな所見を認めない。

問題183
治療用ミルクについて説明した後に、患児の母親から、「食事療法は一生続ける ことになりますか?とても心配です。」との質問があった。「一生続けることになります。私もお手伝いします。」の後に続く管理栄養士の助言である。 最も適切なのはどれか。 1 つ選べ。

第34回国家試験 問196

次の文を読み「195」、「196」、「197」に答えよ。

K 町健康増進課に勤める管理栄養士である。
K 町は、脳血管疾患の標準化死亡比(SMR)が 147.5 と高い。対策を検討するため、K 町のデータヘルス計画に用いられた国保データベース(KDB)システムの集計結果を用いることになった。KDB には、健診情報、医療情報、介護情報が収載されている。
K 町では、国民健康保険被保険者を対象に、特定健康診査を集合健診により実施している。

問題196
KDBシステムを用いた検討の結果、50歳代男性に高血圧の有病者割合が高いことが確認された。これまで一次予防対策としては、減塩に取り組んできたので、今後は、野菜摂取の対策に重点を置くことになった。具体的な対策を検討するため、町の特定健診受診者全員を対象に食事調査を実施し、いつ、どこで、どのように野菜を摂取しているかを把握することになった。食事調査法として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。

第30回国家試験 問186

次の文を読み「186」、「187」に答えよ。

K小学校に勤務する管理栄養士である。養護教諭と学級担任から、Aさんの肥満改善について相談があった。Aさんは、10歳4か月、男児。身長149㎝、体重58.0kg、肥満度39.5%。入学時からの身長、体重測定データを、成長曲線上に整理した(図)。

問題186
成長曲線に基づくアセスメント結果である。正しいのはどれか。1つ選べ。

第32回国家試験 問186

次の文を読み「184」、「185」、「186」に答えよ。

K総合病院に勤務する管理栄養士である。患者は、58歳、男性。酒販店を自営している。慢性腎臓病(CKD)で近所のクリニックに通院して生活指導を受けていたが、本人は積極的に取り組んでいなかった。この度、腎機能が悪化した(ステージ4)ため当院に紹介された。
医師より、エネルギー2,000kcal、たんぱく質40g、カリウム1,500mg以下、食塩6g未満の栄養食事指導の依頼があった。本人と妻に日常の食事計画について説明を行い、患者と相談の結果、低たんぱく質ごはんを使用し、主菜の食材でたんぱく質摂取量が約30gとなるように計画することにした。

問題186
約1か月後、2回目の栄養食事指導を行った。提出された食事記録から、ほぼ計画通りに食べられているが、エネルギー摂取量が不足気味であると判断された。面接の中で、患者から「仕事の休憩時にはどんな飲み物を飲むとよいか。」と質問があった。この回答として勧める飲み物である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。

第30回国家試験 問194

次の文を読み「194」、「195」に答えよ。

K社員食堂の運営を受託する給食会社に勤務する管理栄養士である。経営状態の改善を目的に、この施設の経営管理を任されることになった。経営状態を把握し、収益性を予測するために損益分岐点分析を行った。この施設のA期からB期への売上高、固定費、変動費の変化を表に示す。

問題194
損益分岐点分析から導き出されるアセスメント結果は、変動費率[a]、損益分岐点売上高[b]、収益性[c]であった。[ ]に入る正しいものの組合せはどれか。1つ選べ。

第35回国家試験 問193

次の文を読み「191」、「192」、「193」に答えよ。

K 市健康増進課に勤務する管理栄養士である。
K 市は人口 30 万人の中核市である。市で策定した食育推進計画の期間が次年度末までとなっている。そこで、今期の評価と次期計画のための調査設計と、次期食育推進計画の目標値及びその期間におけるモニタリング方法について検討を行う。

問題193
次期計画の実施期間において、市民の「主食・主菜・副菜を組み合わせた食事」の状況を、市の既存の事業を活用してモニタリングする仕組みをつくることになった。最も適切なのはどれか。 1 つ選べ。

第34回国家試験 問186

次の文を読み「185」、「186」に答えよ。

全国健康保険協会(協会けんぽ)のK県支部に勤務し、中小企業の特定保健指導を担当している管理栄養士である。 被保険者Aさん、55歳、男性。昨年の特定健康診査で腹囲とトリグリセリドが基準を超え、動機づけ支援の対象となり、特定保健指導を受けた。半年後の評価時には行動目標が達成され、体重と腹囲の減少がみられた。今年の特定健康診査結果は、身長170cm、体重70kg、BMI24.2kg/m2、腹囲88cm、トリグリセリド165mg/dL。飲酒歴有、喫煙歴無、服薬治療無で、再び動機づけ支援の対象となった。

問題186
初回面接の話し合いで、週2日休肝日をつくる、腹八分にする、今より10分多く歩く、という3つの行動目標を決めた。半年後の評価では、身体活動の目標は実行できていたが、「食事とお酒は仕事上の付き合いが多く、今の立場では無理」と訴えた。体重は変化していなかった。Aさんへの助言である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。

第33回国家試験 問181

次の文を読み「181」、「182」に答えよ。

K産科クリニックに勤務する管理栄養士である。医師の指示のもと、妊婦の栄養カウンセリングを担当している。妊婦は、30歳、妊娠28週目、初産婦。フルタイムの仕事(座位中心)をしている。身長160cm、体重49.0kg(妊娠前45.0kg)、血圧132/80mmHg、空腹時血液検査値は、ヘモグロビン11.6g/dL、血糖88mg/dL、LDL-コレステロール120mg/dL、HDL-コレステロール60mg/dL、トリグリセリド100mg/dL。喫煙習慣なし。飲酒習慣なし。前日の1日の食事内容を聞き取った(表)。平日はほぼこれに近い食事をしているという。

問題181
聞き取った内容を基に、栄養カウンセリングで、取り上げるべき重要課題である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。

第32回国家試験 問185

次の文を読み「184」、「185」、「186」に答えよ。

K総合病院に勤務する管理栄養士である。患者は、58歳、男性。酒販店を自営している。慢性腎臓病(CKD)で近所のクリニックに通院して生活指導を受けていたが、本人は積極的に取り組んでいなかった。この度、腎機能が悪化した(ステージ4)ため当院に紹介された。
医師より、エネルギー2,000kcal、たんぱく質40g、カリウム1,500mg以下、食塩6g未満の栄養食事指導の依頼があった。本人と妻に日常の食事計画について説明を行い、患者と相談の結果、低たんぱく質ごはんを使用し、主菜の食材でたんぱく質摂取量が約30gとなるように計画することにした。

問題185
指導が終わって、患者は「これなら簡単です。頑張ります。」と言って席を立った。しかし妻から、「本当は配達時にコンビニで、から揚げなどしっかり買い食いしています。私は知らないと思っているでしょうけど。」と耳元でささやかれた。その後の患者への声かけである。最も適切なのはどれか。1つ選べ。

第32回国家試験 問196

次の文を読み「196」、「197」に答えよ。

K県の健康増進課に勤める管理栄養士である。K県の健康増進プランの担当をしている。K県は全国の中で、脳血管疾患のSMR(標準化死亡比)が高く、高血圧の有病率が高い。食塩摂取量も全国平均より多く、その供給源は、1位調味料、2位魚介加工品、3位パンである。これらの課題解決に向けて、地域住民組織、地元企業、自治会などで構成される対策委員会が組織されている。表は、K県北部地域の人口と脳血管疾患SMRである。

問題196
県全体の脳血管疾患死亡率低下を目標に対策を進めることになった。課題の重要性と県全体への影響を考慮して重点支援地域を決めた。最も適切なのはどれか。1つ選べ。 

第34回国家試験 問193

次の文を読み「193」、「194」に答えよ。

K 県の健康増進課に勤務している管理栄養士である。K 県では 5 年ごとに国民健康・栄養調査に準じた方法で、K 県健康・栄養調査を実施している。今回の調査では、栄養摂取状況調査の精度を高めるため、これまでの1 日調査から、 1 週間のうち 3 日間の食事調査に変更した。

問題193
3日間の食事調査に変更することにより、小さくなる調査上の誤差である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。

第34回国家試験 問175

次の文を読み「174」、「175」、「176」に答えよ。

K総合病院に勤務する管理栄養士である。消化器内科病棟を担当して、入院患者の栄養管理を行っている。患者は、55歳、男性、単身赴任。慢性膵炎で通院していたが、食生活は改善されないままであった。このたび、激しい上腹部痛と背部痛のために緊急入院となった。意識障害および汎発性腹膜炎が認められ、精査の結果、慢性膵炎の急性憎悪と診断さ れた。胆石は認められなかった。身長171cm、体重63kg、血圧128/79mmHg、空腹時血液検査値は、白血球15,000/nL、HbA1c5.8%、血清アミラーゼ1,200IU/L(基準値32~104IU/L)、CRP18.2mg/dL。これまでの食生活は、朝食欠食、昼食はラーメンとチャーハン、夕食はほぼ毎日外食。飲酒は、毎日3合、30年間続けている。

問題175
数週間後、上腹部痛と背部痛は無くなり、退院に向けて栄養食事指導を行っている。退院後の食生活で、遵守すべき重要事項として伝える内容である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。

第34回国家試験 問171

次の文を読み「171」、「172」、「173」に答えよ。

K 産科クリニックに勤務する管理栄養士である。医師の指示のもと、妊婦の栄養カウンセリングを行うことになった。

妊婦 A さんは、36 歳、事務職(身体活動レベル 1.50)。妊娠 8 週目、経産婦。妊娠高血圧症候群の既往はあるが、現在は高血圧ではない。身長 155 cm、標準体重53 kg、現体重 63 kg(妊娠前 60 kg)、BMI 26.2 kg/m(妊娠前 25. 2 0 kg/m2)、血圧120/72 mmHg。


問題171
エネルギー指示量として、最も適切なのはどれか。 1 つ選べ。

第35回国家試験 問191

次の文を読み「191」、「192」、「193」に答えよ。

K 市健康増進課に勤務する管理栄養士である。
K 市は人口 30 万人の中核市である。市で策定した食育推進計画の期間が次年度末までとなっている。そこで、今期の評価と次期計画のための調査設計と、次期食育推進計画の目標値及びその期間におけるモニタリング方法について検討を行う。

問題191
5 年前に、無作為抽出した市民 3,000 人を対象に食育推進に関する質問紙調査を郵送法で実施したところ、回収数は 600 であった。今期の評価と次期計画のための調査設計として、最も適切なのはどれか。 1 つ選べ。

第34回国家試験 問183

次の文を読み「183」、「184」に答えよ。

Kクリニックに勤務する管理栄養士である。外来患者の栄養食事指導を行っている。

患者は、41 歳、男性。今朝から右第一中足趾節関節に激痛を伴う発赤、腫脹を認め来院。

BMI 25.8 kg/m2、腹囲 92 cm、血圧 120/76 mmHg。空腹時血液検査値は、血糖112 mg/dL、HbA1c 6.0%、尿酸 8.5 mg/dL、CRP 5.6 mg/dL。ビールが好きで、ほぼ毎日欠かさずに飲んでいる。

20 歳時と比較して、10 kg 程度体重が増加していた。減量と節酒することを目標に具体的な食事計画を提示した。

問題183
半年後、同様の症状で来院し、再度、栄養食事指導の依頼があった。「体重は少しずつ減量することができ、薬の内服は守れたが、食事制限は難しく、ビールも止められなかった」という。発作の再発防止に向け、具体的な行動に導くための栄養カウンセリングにおける対応である。最も適切なのはどれか。 1 つ選べ。

第34回国家試験 問179

次の文を読み「177」、「178」、「179」に答えよ。

K総合病院に勤務する管理栄養士である。入院患者の栄養管理を行っている。患者は、67歳、男性。無職、妻と二人暮らし。入院時身長170cm、体重65kg、BMI22.5kg/m2。胃前庭部の進行胃がん、幽門側胃切除術を受け、ビルロートⅠ法(BillrothⅠ法)で再建した。

問題179
2 か月後の栄養食事指導である。患者は指示どおり食事療法を行っており、退院後の症状は、ほとんどみられなくなった。少しずつ食事の量を増やし、体重は入院中に 10 kg 減少したが、退院後に 2 kg 増加した。患者から「腹痛は無いが、便が少し軟らかい」との発言があった。助言として、最も適切なのはどれか。 1 つ選べ。

第31回国家試験 問190

次の文を読み「190」、「191」に答えよ。

K病院に勤務する管理栄養士である。消化器内科病棟を担当して、入院患者の栄養管理を行っている。 患者は、19歳、男性。3年前にクローン病を発症して治療を受けたあとは寛解が続いていた。しかし、一週間前より腹痛と下痢が続くようになり、このたび下血が認められたため再入院となった。 身長172cm、体重60kg。空腹時血液検査値は、赤球数370×104/mm3、ヘモグロビン10.2g/dL、ヘマトクリット36.0%、総たんぱく質6.6g/dL、アルブミン3.4g/dL、尿素窒素24mg/dL、クレアチニン1.0mg/dL、CRP2.5mg/dL。

問題190
この患者に対して、薬物治療とともに、経腸栄養剤を用いて栄養管理を行うことになった。最も適切なのはどれか。1つ選べ。