1→人乳は牛乳に比べて、カゼイン含量が少ないです。人乳のプロテインは、約80%がホエイプロテインで、約20%がカゼインであり、牛乳はその逆でカゼインが多い特徴があります。この特徴は乳児の小さな胃と消化能力に合わせて、人乳が適しているとされています。
2→実際には、人乳は牛乳に比べて飽和脂肪酸の含有量が少ないです。これも人乳が乳児の消化吸収機能に合わせて進化してきた結果です。
3→初乳は出産直後に母体から分泌されるもので、分泌型IgAやその他の免疫関連成分を多く含んでいます。これは新生児が外界と直接接触し、多くの細菌やウィルスに曝されるため、初乳が乳児の未熟な免疫系をサポートしています。
4→エンテロバクター・サカザキの除菌を図るには、70℃以上の温度であることが一般的に推奨されています。50~60℃ではバクテリアの死滅が不十分で、リスクを十分に減少させることはできません。
5→終末殺菌法(調乳したものを一定時間高温に保つ方法)は効果的な消毒方法ですが、日常的な家庭での調乳で一般的に用いられるわけではありません。通常の家庭での調乳では、手軽で安全な方法が求められるため、必ずしも終末殺菌法が用いられるわけではありません。